「もう使わなくなったギターのソフトケース、どうしよう…」
「ソフトケースだけって売れるのかな?」
「もし売れるなら、少しでも高く買い取ってもらいたい!」
ギターを愛する皆さんの中には、このように使わなくなったソフトケースの扱いに困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ギター本体は買い替えたり手放したりしても、意外とソフトケースだけが残ってしまうことがありますよね。
この記事では、そんなギターソフトケースの買取に関するあらゆる疑問にお答えします。
ソフトケース単体での買取の可能性、査定額に影響するポイント、高く売るための具体的なコツ、そして万が一買取不可だった場合の賢い処分方法まで、詳しく解説していきます。
結論:ギターソフトケースは買取してもらえる?

まず結論からお伝えすると、ギターソフトケースは条件付きで買取してもらえる可能性があります。
しかし、どんなソフトケースでも必ず売れるというわけではありません。
買取されやすいギターソフトケースの特徴としては、以下のような点が挙げられます。
- 状態が良い(美品): 目立つ汚れ、破れ、カビ、タバコやペットの臭いがないもの。ファスナーや金具が正常に機能するもの。
- 人気ブランド・メーカー品: MONO、Reunion Blues、GATOR、NAZCA、iGiGなどの有名ケースブランドや、Gibson、Fender、PRSといった大手ギターメーカーの純正品で状態が良いもの。
- 機能性が高いもの: 肉厚なクッションで保護性が高い、防水・撥水加工が施されている、収納ポケットが多いなど、付加価値のあるもの。
- 比較的新しいモデル: 古すぎるものよりは、現行品に近いモデルの方が需要があります。
一方で、買取が難しいケースや、ほとんど値段が付かないケースは以下の通りです。
- 破損や著しい汚れがあるもの: 大きな破れ、広範囲のシミ、カビ、ファスナーの故障、強い異臭などがある場合。
- ノーブランドの安価なもの: ギター購入時に付属品として付いてきた薄手の汎用ソフトケースなどは、単体での価値が見出しにくいことが多いです。
- 使用感が著しく強いもの: 長年の使用で生地が薄くなっていたり、型崩れしていたりするもの。
重要なポイント:ギター本体とセットならほぼ確実に評価される
ソフトケース単体での買取は厳しくても、ギター本体と一緒に売却する場合は、そのギターの付属品としてほぼ確実に査定評価に含まれます。特に純正ケースの場合は、ギターの価値を維持する上で重要な要素となるため、良い状態であればプラス査定も期待できます。
なぜ?ギターソフトケースの買取価格が決まる要因と相場観

では、どのような点が評価され、ギターソフトケースの買取価格が決まるのでしょうか。主な査定ポイントと、おおよその買取相場について見ていきましょう。
査定ポイント
- 状態(コンディション):
- 外観: 汚れ、シミ、破れ、擦り切れ、日焼け、色褪せの有無。
- 内部: 汚れ、破れ、毛羽立ち、異臭(タバコ、ペット、カビなど)の有無。
- 機能: ファスナー、ストラップ、持ち手、金具部分の破損や不具合がないか。
- クッション性: ヘタり具合、クッションの厚み。
ブランド・メーカー:
- 前述の通り、MONO、Reunion Bluesなどの高級ケースブランドは高評価。
- Gibson、Fender、Martin、PRSなどのギターメーカー純正ケースも、モデルによっては需要があります。
- ノーブランド品は、状態が良くても高値は期待薄です。
機能性・付加価値
- 保護性能: クッションの厚み、ネックホルダーの有無、防水・撥水性の高さ。
- 収納力: ポケットの数や大きさ、ケーブルやエフェクターなどを収納できるか。
- 利便性: 軽量性、背負いやすさ(リュックタイプか)、持ち運びやすさ。
サイズ・汎用性
- エレキギター用、アコースティックギター用、ベース用など、対象楽器に合うか。
- 特殊な形状のギター用(変形ギターなど)は需要が限られる場合があります。
- 汎用性が高い一般的な形状のギター用ケースの方が、買い手がつきやすい傾向があります。
デザイン・人気度
- 人気のカラーやデザインか。限定モデルなどで希少性があるか。
買取相場
ギターソフトケース単体の買取相場は、状態やブランドによって大きく異なりますが、一般的に高額査定は期待しにくいのが実情です。
- ノーブランド・汎用品の美品: 数十円~数百円程度。場合によっては買取不可となることも。
- ギター購入時の付属品(純正だが廉価なもの): 同様に数十円~数百円程度。
- 人気ブランド・メーカー純正品の美品: 数百円~数千円程度。
- MONO、Reunion Bluesなどの高級ギグバッグの美品: 状態やモデルによっては数千円~1万円を超える査定が付くこともありますが、これは稀なケースです。定価が高く、中古市場でも人気があるモデルに限られます。
あくまで目安であり、買取店や時期、在庫状況によっても変動します。
過度な期待はせず、「少しでも足しになれば」「処分費用がかからないだけ良い」というくらいの気持ちで臨むのが良いかもしれません。
【タイプ別】ギターソフトケースのおすすめ買取方法と選び方

ギターソフトケースを売るには、いくつかの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。
楽器買取専門店
ギターやベースなど楽器関連の買取を専門に行っている店舗です。
メリット
- 楽器やケースに関する専門知識を持ったスタッフが査定するため、適正価格が期待できる。
- ギター本体やエフェクターなど、他の楽器関連アイテムと一緒に売る場合にスムーズ。
- 状態の良いブランド品や高級ギグバッグは、ある程度の価格で買い取ってもらえる可能性がある。
デメリット:
- ソフトケース単体だと買取を断られるか、非常に低い査定額になる場合がある。
- 店舗への持ち込みが必要な場合、手間がかかる。
- ノーブランド品や状態の悪いものは買取不可となる可能性が高い。
選び方のポイント
- ギターやベースの買取実績が豊富か。
- 事前に電話やメールで、ソフトケース単体での買取が可能か問い合わせてみる。
- 口コミや評判を確認する。
総合リサイクルショップ
衣類、家電、家具など、幅広いジャンルの商品を取り扱うリサイクルショップです。
メリット
- 店舗数が多く、近所で見つけやすい。気軽に持ち込める。
- 他の不用品と一緒にまとめて処分できる場合がある。
デメリット
- 楽器専門の査定員がいない場合が多く、ブランドや価値を正しく評価してもらえない可能性がある。
- 買取価格は非常に安価になるか、買取不可となるケースが多い。
- 状態が少しでも悪いと、ほぼ値段がつかない。
選び方のポイント
- 楽器コーナーがあり、ある程度楽器の取り扱いがある店舗を選ぶ。
- 過度な期待はせず、「引き取ってもらえればラッキー」くらいの気持ちで。
フリマアプリ・ネットオークション
メルカリやヤフオク!など、個人間で売買できるプラットフォームです。
メリット
- 自分で販売価格を設定できるため、うまくいけば買取店より高値で売れる可能性がある。
- 特定のブランドやデザインを探している個人に見つけてもらいやすい。
- ノーブランド品でも、状態や説明次第で買い手が見つかることがある。
デメリット
- 出品、写真撮影、商品説明作成、購入者とのやり取り、梱包、発送といった手間が全て自分にかかる。
- 売れるまでに時間がかかる場合がある。必ず売れる保証はない。
- 送料や手数料を考慮して価格設定する必要がある。
- 個人間取引のため、クレームなどのトラブルが発生するリスクがある。
出品のコツ
- 明るく鮮明な写真を複数枚掲載する(全体、細部、ブランドロゴ、傷や汚れがあればその箇所も)。
- ブランド名、対応楽器(エレキ用、アコギ用など)、サイズ、機能、状態(傷や汚れの程度)などを詳しく記載する。
- 適切な価格設定(相場を調べて参考にする)。
- 丁寧な梱包を心がける(ソフトケースとはいえ、配送中の破損を防ぐ配慮は必要)。
出張買取・宅配買取サービス
業者が自宅に来て査定・買取してくれるサービスや、品物を送って査定してもらうサービスです。
メリット
- 自宅にいながら売却できるため、手間が少ない。
- 複数の楽器や機材をまとめて売りたい場合に便利。
デメリット
- ギターソフトケース単体での出張買取・宅配買取は、ほとんどの場合対応してもらえない。
- 対応してくれても、送料や手数料が買取価格を上回ってしまう可能性がある。
- ギター本体など、ある程度の買取額が見込める品物と一緒でないと利用は難しい。
利用時の注意点
- 事前にソフトケース単体での取り扱いが可能か、条件(他の品物との組み合わせなど)をしっかり確認する。
タイプ別買取方法まとめ表
| 売却先のタイプ | メリット | デメリット | 選び方・ポイント |
|---|---|---|---|
| 楽器買取専門店 | ・専門スタッフによる適正査定 ・他の楽器も一括売却しやすい ・ブランド品は高値期待 | ・ソフトケース単体では低査定 or 買取不可 ・店舗持ち込みが必要 | ・買取実績が豊富か確認 ・事前に問い合わせ ・口コミチェック |
| 総合リサイクルショップ | ・店舗数が多く気軽に行ける ・他の不用品もまとめて処分可能 | ・査定力が低く、価格がつかないことも ・状態により買取不可 | ・楽器コーナーの有無を確認 ・期待しすぎず「処分目的」で利用 |
| フリマアプリ・オークション | ・自分で価格を決められる ・ニッチな需要に届きやすい ・ノーブランド品も可 | ・手間と時間がかかる ・トラブルのリスクあり | ・写真と説明文を丁寧に ・相場調査と適正価格 ・丁寧な梱包必須 |
| 出張・宅配買取 | ・自宅で完結、手軽 ・複数品のまとめ売りに便利 | ・ソフトケース単体では不可な場合が多い ・送料や手数料がかかることも | ・事前確認が必須(単体買取の可否) ・本体などと合わせて依頼がベスト |
ギターソフトケースを少しでも高く売るための5つのコツ

状態やブランドにもよりますが、いくつかのポイントを押さえることで、少しでも高く買い取ってもらえる可能性が高まります。
徹底的なクリーニングで見栄えを良くする

査定時の第一印象は非常に重要です。
- 外側の汚れ落とし
固く絞った布で水拭きするか、素材に合った中性洗剤を薄めて軽く拭き、その後乾拭きします。落ちにくい汚れは、消しゴムやメラミンスポンジを優しく使う(素材を傷めないよう注意)。 - 内側の清掃
掃除機でホコリやゴミを吸い取り、粘着ローラー(コロコロ)で細かい毛や糸くずを除去します。 - 消臭対策
タバコやペット、カビなどの臭いは大きなマイナスポイント。風通しの良い日陰で干したり、布製品用の消臭スプレーを軽く使用したりする(シミにならないよう注意)。 - 金属パーツのケア
ファスナーの取っ手や金具部分がくすんでいれば、金属磨きで軽く磨くと見栄えが良くなります。
ブランド名や型番、特徴を明確に伝える
もし有名ブランドのソフトケースであれば、その情報を正確に伝えることが重要です。
- ブランドロゴやタグを確認し、正式なブランド名や可能であれば型番を控えておきましょう。
- クッション性が高い、防水機能がある、ポケットが多いなど、アピールできる特徴があれば査定時に伝えましょう。
ギター本体や他の楽器アクセサリーとまとめて売る
単体では値段がつきにくいソフトケースも、ギター本体やエフェクター、シールド、チューナーなど、他の楽器関連アイテムと一緒であれば、まとめて査定額がアップしたり、サービスで引き取ってもらえたりする可能性が高まります。
複数の業者に見積もりを依頼する(相見積もり)
時間に余裕があれば、複数の買取店やリサイクルショップに見積もりを依頼し、査定額や対応を比較検討しましょう。一社だけの査定では、その価格が適正かどうかの判断が難しいためです。
状態が悪化する前に早めに売る
使わないソフトケースを長期間押し入れなどにしまい込んでいると、湿気でカビが生えたり、型崩れしたり、臭いがついたりする可能性があります。状態が悪化すればするほど買取価格は下がるか、買取不可になってしまいます。
使わないと判断したら、なるべく早めに状態の良いうちに売却を検討するのが得策です。
ブランド別ソフトケースの買取傾向
ソフトケースのブランドによって、買取市場での評価は大きく変わります。
- 高級ギグバッグブランド(MONO、Reunion Blues、NAZCA、iGiG、GATORの一部高級ラインなど)
これらのブランドは、新品価格が高価で、保護性能や耐久性、デザイン性に優れているため、中古市場でも人気があります。
状態が非常に良ければ、単体でも数千円~1万円以上の高価買取も期待できる数少ないケースです。 - ギターメーカー純正ケース(Gibson、Fender、PRS、Martinなど)
ギター本体とセットであれば、そのギターの価値を保つ上で重要視されます。
単体の場合、汎用的なものよりはブランドロゴが入っている分、多少評価される可能性がありますが、元々廉価な付属品クラスのものは高値は期待できません
。カスタムショップ製ギターに付属するような高品質な純正ギグバッグは、単体でも良い値段が付くことがあります。 - ノーブランド・汎用品
ギター購入時に無償で付いてくるような薄手のものや、数千円程度で販売されている安価な汎用ソフトケースは、単体での買取は非常に厳しいです。
状態が極めて良く、たまたま店舗が在庫を欲しがっている場合などに、数十円~数百円で買い取られるか、無料で引き取ってもらえる程度と考えましょう。
買取不可だったギターソフトケースの賢い処分方法

残念ながら買取価格が付かなかったり、買取を断られたりした場合の処分方法も知っておきましょう。
自治体のルールに従ってごみとして処分
多くの自治体では、ギターソフトケースは可燃ごみまたは粗大ごみとして扱われます。
- 可燃ごみ: ある程度の大きさに折り畳めたり、素材が布製中心であれば、可燃ごみとして出せる場合があります。
- 粗大ごみ: サイズが大きい場合や、金属フレームが入っている場合などは粗大ごみ扱いになることが多いです。この場合は、自治体に事前申し込みをし、有料の処理券を購入して指定日に出す必要があります。
必ずお住まいの自治体のホームページで分別ルールを確認し、適切に処分してください。
知人・友人に譲る
もしギターを始めたばかりの知人や友人がいれば、譲ってあげるのも良い方法です。喜んで使ってくれるかもしれません。
楽器店の下取り・引き取りサービスを利用する
新しい楽器やケースを購入する際に、古いソフトケースを下取りに出したり、サービスで引き取ってもらえたりする場合があります。購入予定の店舗に相談してみましょう。
不用品回収業者に依頼する
他の不用品がたくさんある場合は、不用品回収業者にまとめて引き取ってもらうという選択肢もあります。ただし、ソフトケース単体だと割高になる可能性が高いので注意が必要です。
【FAQ】ギターソフトケース買取に関するよくある質問

Q1. 破れや汚れがひどいソフトケースでも売れますか?
A1. 残念ながら、大きな破れや広範囲の汚れ、カビ、強い異臭がある場合は、買取は非常に難しいでしょう。
衛生面や再販価値の観点から、ほとんどの場合買取不可となります。
Q2. ギターケースだけでも出張買取に来てくれますか?
A2. 一般的に、ギターソフトケース単体での出張買取は対応していない業者がほとんどです。
出張コストに見合わないためです。ギター本体やアンプなど、ある程度の買取総額が見込める品物と一緒であれば可能性があります。
Q3. ソフトケースとハードケースでは買取価格に違いはありますか?
A3. はい、一般的にハードケースの方が高価買取されやすい傾向があります。特にブランド純正のハードケースや、質の高い汎用ハードケースは需要があります。
ただし、ハードケースも状態やブランドに大きく左右されます。
Q4. エレキギター用とアコースティックギター用で買取に違いはありますか?
A4. どちらのタイプも需要はありますが、買取価格に大きな差が出るというよりは、それぞれのケースの状態やブランド、汎用性で評価されます。
アコースティックギター用の中でもドレッドノート用、OOO(トリプルオー)用などサイズが細かく分かれるため、汎用性の高いものが好まれる傾向はあります。
まとめ

使わなくなったギターソフトケースも、諦めてすぐに捨ててしまうのではなく、今回ご紹介したポイントを踏まえて買取を検討してみてはいかがでしょうか。
- 状態の良さが最も重要。日頃から丁寧に扱い、売る前にはしっかりクリーニングを。
- ブランド品や高機能なものは、単体でも値段が付く可能性あり。
- 楽器専門店やフリマアプリなど、ケースの種類や自分の状況に合った売却方法を選ぶ。
- ギター本体や他の機材とまとめて売ると、査定額アップのチャンス。
- 買取不可でも、自治体のルールに従って適切に処分する。
たとえ高価買取が難しくても、誰かに再利用してもらえたり、処分費用をかけずに手放せたりするだけでもメリットはあります。
まずは一度、お持ちのギターソフトケースの状態を確認し、査定に出してみることから始めてみましょう。
あなたのソフトケースが、再び誰かの大切なギターを守る役目を果たせるかもしれません。

